「夫のちんぽが入らない」
エロ本よりひどいタイトルの本です。
本屋さんのレジに持って行くのが躊躇われる本ですね。

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 でも中身は純文学?なんですよ。

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最初のページから
ちんぽが入らない の連呼です。

 『夫のちんぽが入らない』は、2014年5月に開催された文学フリマで発売された『なし水』に収録された同タイトルの短編を大幅に加筆した「衝撃の実話」(公式サイトより)である。
 
主婦が書いた始めての私小説らしいのです。
でもとっても読みやすくて、すーっと読んでしまいました。
最後は泣いてしまいましたよ。

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当然、本名は出していませんね。

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ペンネームは こだま さんだそうです。
ここに書いてある「入れない」「入らない」がテーマみたいです。

新聞広告もすべて拒否されたそうです。

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結局
「著書名は書店でお聞きください」
だって。

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この本を読んでいて、ずっと主人公の顔が
昔、さんまの恋のから騒ぎ に出ていた素人さんの
宝満まどかさんに重なるんですよ。
何でだろう。
彼女の人生も死にかけたり、波乱万丈なのに
なぜかほっこり笑ってしまったんですよね。

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お医者さんに言わせると「膣中隔」って言う状態異常らしいですね。
もうお医者さんに行って普通の幸せな生活になって欲しいなって願っています。

この本はとっても良いほんでしたよ。


最後に誰かが書いていた文章を。



数年前からネット上で密かに(堂々となのか)ささやかれる

「こだま」伝説。

 主婦であり、ライターであり、ブロガーであり

その文章力、読ませる力、読後感の殺伐は並みではない。

これが作家だ。

プロとかどうかとか関係ない。

文章が勝手に躍動するのだ。

その彼女が満を持して、年明け作家デビューを果たす。

 想像して欲しい。

 

この本を書店員が並べる可笑しさ

読者が手に取る時に、周囲へ悟られないような仕草

レジで差し出す際の「俺じゃないよ。頼まれただけなんだ」感の装い

「あのー、夫の入らない、下さい」と勝手に中抜き短縮させる姑息さ

 

この本はタイトルだけで

日本中の書店で読者による一人コントが生まれそうな予感が楽しい。

 

アダルトや官能小説ではない完全実話で

空前絶後のタイトルは日本出版史を変える

「読みたいんだけれど買いにくい本大賞」があれば

ぶっちぎりの優勝だろう。